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社長のための経営講座

第78回 「名義預金は誰のものか」

 相続税の調査で一番問題になるのが、名義預金の所有者の判定です。名義預金のほとんどが、相続人である妻や子供名義の定期預金、普通預金です。
平成22年度中の死亡者数(被相続人数)約120万人のうち相続税の課税対象となった被相続人数は約5万人で、課税割合は4.2%となっています。相続税調査で申告漏れ等の指摘を受け追徴課税の対象となった割合は82.5%にも達します。
申告漏れ財産で一番多いのが現金・預金で全体の1/3を占めます。妻名義の預金、子供名義の預金が相続財産と判断され相続税の課税対象とされてしまうのです。いわゆる、夫からもらったのに、子供にあげたのに、という預金です。民法上の贈与は、相手方に与える意見表示をして、相手方が受諾することによって成立します。一方的な意思表示のみでは、贈与は成立しませんし時効もありませんので、相続税の調査では15年~20年も遡られるかも知れません。
贈与は、口頭によっても成立しますが、贈与額が110万円以上の場合贈与税の申告も必要になります。贈与の内容(贈与日、贈与者、受贈者及び贈与財産)を書面にしても残しておくか、贈与税の申告をしておくことが大事です。また、預金の贈与をしたとしても受贈者が預金の入出金や解約権の行使が確保されていることが必要ですので、通帳、証書、印鑑、カード等を受贈者が管理している実態も必要です。
相続税は、累進課税(財産額が大きくなれば、税率も高くなる)ですので、毎年金額を分けて贈与しておくと、かなり効果的な相続税対策になります。1年に200万円の贈与する場合、贈与税は9万円で済みます。平成27年度相続より、基礎控除が5,000万円+相続人×1,000万円/人から3,000万円+相続人×600万円/人に減額されますので、相続税の課税対象となる被相続人の割合が8%程度に倍増するといわれていますので、名義預金に対するチェックが厳しくなることが予想されます。
妻が、夫から渡された生活費の中から節約して貯めた妻名義のへそくり預金の扱いはどうなるでしょうか。その場合は、妻名義の財産としてもいいと思いますが、夫の収入レベルと生活水準のレベル、また妻に収入がある場合などによって許容額の範囲が決まってくると思います。

代表取締役・公認会計士
三澤 壯義

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