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社長のための経営講座

第84回 「永遠の0」

月刊ウィル誌上で「取り戻すべき日本について語り尽くす」というタイトルで安倍晋三総理大臣と百田尚樹(ひゃくたなおき)さんの対談が載っておりました。私はほとんど小説は読みませんので、百田さんも知らなかったのですが「永遠の0」が300万部も売れているベストセラーと聞いて、すぐ取り寄せ読んで見ました。

特攻隊員として戦死した祖父がどのような生き方をした人間だったのか、その生涯の軌跡を孫の健太郎と姉の慶子が祖父を知る人を訪ねて歩くという感動的な作品で、大東亜戦争の各場面や実在の司令官や零戦パイロットが出て来る興味深い内容でした。この12月に映画も公開されるそうですが、マスコミ試写会で涙が止まらず女性記者たち全員がトイレで化粧直しが大変だったということです。

慶子のフィアンセに高山という朝日新聞の記者を連想させる実に嫌な男が出てきます。高山は「特攻隊員は、国民の多くが軍部に洗脳され天皇陛下のために死ぬことを喜びと感じるアルカイダのような偏狂的な信奉者だった」と誇らしげに語りますが、小説の最後では慶子から結婚を断られます。

百田さんはこの小説で日本人の心の底に眠っている大義のために自分の人生を捧げる「サムライ」の精神と生命の大切さを伝えたかったのではないでしょうか。零戦の撃墜王の坂井三郎さんの自伝「大空のサムライ」も読みましたが、前戦のパイロットは出撃したら帰って来れないかも知れないというギリギリのところで勇敢に戦ったのです。父や母を思い、妻や恋人を思う今の若者と何ら変わらないと思いますが比べものにならないくらいしっかりした精神の持ち主が多かったと思います。

その一方で前戦の指揮を取る司令官は、状況の正確な把握をせず決断力と勇気のない者が多かったと思います。真珠湾攻撃では第二波攻撃までやりながら、ドッグや石油タンク群を無傷で残して退却を選択した南雲中将や第八艦隊三川司令長官のガダルカナル攻略では米巡洋艦隊を完全に打ち破り米輸送船団を確認しながら、爆撃を見送り撤収するような失敗の連続でした。腹の据わった指揮官の器でない司令官が多過ぎました。アメリカの日本大使館では、送別会で全員留守にしてしまい、翌朝届いた日本の宣戦布告暗号電報をあわてて解読タイプし、アメリカ政府に伝達したのは攻撃の1時間後でした。そのため日本は、「卑怯な騙し討ち」の汚名を着せられることになります。当時の野村大使は、翌年の8月になってのこのこと日本に帰国し何の責任も取りませんでした。日本の「サムライ」なら割腹ものだと思いますが、戦時中の司令官や大使はだれも責任を取っていません。

安倍総理は「永遠の0」を読んで、国のリーダーとして指揮官の役割の重要性を感じ緊張感を持って事に当たっているといわれていましたが、まさにリーダーは腹の据わった人でないとダメですね。

代表取締役・公認会計士
三澤 壯義

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