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経営コンサルティング

次世代経営幹部の育て方~環境変化に対応できる人材を育てよ

中堅・中小企業における人材育成の最大の課題とは何か―それは環境変化に対応できる人材が育成できていないことにある、と私は考えています。

どこの会社も商品やサービスについてはしっかりと情報を集めています。例えば、競合他社がより低価格の商品を出したとか、こんな新しい機能を付加した商品を開発したといったことです。ところが、消費者の購買行動が変わってきたとか、取引先が新しい動きを始めているといった、先進的で、定性的な変化に対する感度が鈍いのです。

こうした行動特性には、日本企業の人事評価制度のあり方が大きく関わっていると私は考えます。中堅・中小企業に限った話ではありませんが、バブル崩壊後、日本の企業は成果主義の名のもとに短期的な成果ばかりを社員に求めてきました。長期的な視点に立って会社の将来を考えることを求めてこなかったのです。

もう一つの問題は、従来、日本の多くの企業が採用してきた「ランクオーダートーナメント」方式にあります。同じ階層(ランク)の中で次の出世順位(オーダー)を競わせる、出世の勝ち抜き戦(トーナメント)です。その競争に最後まで勝ち残ったものが経営層にまで辿り着くわけです。この方式では人事評価でライバルに勝つことが当面の目標になりますから、着実に成果が期待できる課題が優先され、社員はリスクの大きな課題に取り組もうとはしません。これでは優秀なマネージャーは育っても、長期的な視点で会社の将来を考えられる人材は育ちません。

経営者には環境変化に対するアンテナを高くして、長期的な視点で会社の将来を考える力が必要です。優秀なマネージャーが必ずしも優秀な経営者になるとは限らないのです。いま多くの企業で、こうした問題が認識されるようになっていて、私に寄せられる相談のほとんどは、多かれ少なかれこうした問題に関連するといっても過言ではありません。

具体的にどう対処すればいいのかということですが、方法は2つあると思います。1つは経営感覚を持った優秀な人材を外部から招聘すること、いわゆるヘッドハンティングです。もう1つは社内でそういう人材を育成することです。

ただしヘッドハンティングとは、要するに他の会社での成功体験を当社で活かしてもらおうということです。それは結局、過去の延長線上の話でしかないのです。私は、やはり自社の社員を育成していくべきだと思います。その際に重要なのは優秀なマネージャーを育てることと優秀な経営者を育てることとは違う、ということを明確に意識することです。

中堅・中小企業の場合は現実問題として、全ての社員が皆、優秀で将来の幹部候補生、ということはないでしょう。だからこそ「これは」という人材がいるのであれば、たとえ若くとも思い切って抜擢し、将来の経営幹部として英才教育を施すことも検討すべきです。その候補者はトップのご子息、ご息女でもいいのです。「これは」という人材が見つかったら、一般社員と競争させて勝ち残ってくるのを待つのではなく、初めから経営幹部としての教育を施すのです。

(SMBCマネジメント4月号 セレクションアンドバリエーション(株)平康慶浩氏記事より抜粋)

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